「もう爆発は起きないと考えていいのですか」とキャスターのテリー伊藤は念を押した。東日本大地震で原発災害を起こした東京電力・福島第1原子力発電所1号機がメルトダウン(炉心溶融)する心配はないのか。メルトダウンに拡大すると、スリーマイル事故の二の舞である。
25人被曝―メルトダウンの恐怖
司会の加藤浩次は「25人が被曝していると聞いて、ドキッとしました」と驚き、福島中央テレビと中継でつなぐ。中央テレビの中山由佳アナは「3号機の冷却水が大幅に低下をしています。ポンプ車が出動して海水を大量に注入していますが、周辺住民10万6000人が避難をしています」と伝える。住民たちは「1号機が爆発したときはジェット機が墜落したのではないかと思える爆発音が響いた」「逃げるところまで逃げて、被爆を避けたい」と緊張して話す。
ゲストの澤田哲生(東京工業大学助教授)はこう解説する。
「今回の原発事故は地震による冷却水システムの破損から始まった。炉心が無事でも、外部には様々な機器が付属しており、その損害程度がどれくらいのものなのか。復旧には相当な時間がかかると思われる」
キャスターのテリー伊藤「今回の事故で停電が行われることが決まった。地域によっては1日6時間も停電するところもある。その間、冷蔵庫に入っているものはどうなるのか」と、そっちの方を心配する。どこか、ポイントがズレちゃいないか。
その地震についても、東京電力は14日は実施しないと発表したり、再び実施に訂正したりとドタバタ。原発事故ばかりでなく、危機管理がいかにも心許ない会社であることを露呈してしまった。
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト