アメリカのマスコミで話題になっているニュースをニューヨークから長谷川豊リポーターが伝える「得もりワールド」コーナー。いま大騒ぎになっているのは「復讐殺人の予告」だ。父親が「息子を殺した犯人を殺す」とラジオで話し出したのだ。
5歳男児を殺害・人肉食
1975年5月、ロードアイランド州サウス・キングスタウンののどかな住宅街で、当時5歳の男児が何者かに連れ去られる事件があった。その後、近所に住むマイケル・ウッドマンシー受刑者(当時16歳)が殺人の疑いで逮捕された。
捜査で浮かび上がったのはウッドマンシーの残虐な行為。遊んでいた男児を家に連れ込み殺害、骨についた肉を引きはなしみな食べてしまった。しかも、その骨をきれいに洗って保存していた。
当初、裁判では終身刑と見られていたが、マスコミで繰り返される残虐な報道などに耐えられなくなった両親が司法取引に応じ、懲役40年の判決で収まった。さらに、模範的な服役態度ということで12年間も減刑され、今年8月(2011年)に釈放されることになった。
おさまらないのは父親。ラジオ番組で、量刑を軽くする司法取引に応じたことを反省しながら、「あいつは人肉食いの鬼だ。モンスターだ。釈放され、私の手の届くところに来たら殺すつもりだ。あいつが息子を残虐に殺したようにあいつを殺す」と宣言した。この発言に賛否両論がマスコミに殺到している。
この8月に模範囚として出獄
笠井信輔アナ「気持はわかります。でも実行してしまったら自分がモンスターになってしまう」
キャスターの小倉智昭「難しいですね。僕だったらこういう発言はできないけどね。この受刑者の耳にも入るだろうから、この町には近づかないと思うけど…」
そうとばかりは言えないと長谷川は次のように補足した。
「この州は滋賀県程度の広さで、50州のなかで一番小さな州。保釈されて他の州に行くには許可が必要なので、出合う可能性があるんですよ」
30年以上も経った今もおさまらない息子を殺された怨念。当然のような気がするが…。