<桜からの手紙(日本テレビ系3月6日よる10時30分)>AKB48。最初はアンチだったけど、だんだん気になりはじめてしまった。そんな、メディアに踊らされた感のあるファンも多いのではないでしょうか。というか、私がそうです。はじめて見た時は「なんだこの素人集団は!」と思ったけど、今では「頑張っている姿がかわいいわあ、応援したいわあ」と変わり、先日はAKBのドキュメンタリー映画を見に行くまでに。
個性ひき立たせる秋元康マジック
余命3か月の教師・前田(上川隆也)がクラスの生徒に、「遺書」としてそれぞれに手紙を送る。生徒たちは前田からのメッセージに心を動かされ、自分のことを見つめ直していくといったストーリー。教師の娘役の前田敦子、副担任役の篠田麻里子以外はクラスの生徒役として出演している。新規ファンの獲得、アピールも狙ってのことかな。プロデュース力はさすが秋元康といったところ。
クラスの派手グループのリーダー格、しょっちゅう男の話が絶えない板野は、実は男と付き合ったこともなく、でかパンをはいているような女子。無理をして自分を作っている板野は「そのままの君でいい そのままの君がいい」というメッセージを最初は拒むも、友人らに自分の本当の姿をさらけ出すことにする。今や若い女の子にも大人気の「ともちん」こと板野友美、実際にでかパンなんてはいていないだろうけど、役名=実際のメンバー名ということもあってか、ちょっとリアル。
他にも優等生で医大を目指しながら、部活のラクロスも続けるか迷う大島優子や、自分の存在意義を見いだせずにリストカットをする柏木由紀など、役柄がイメージと重なっているからか、演技も不自然さを感じさせない。もちろん目をつぶりたい部分も多いし、内容も学園ドラマの定番だが、それぞれの個性がひきたっていて楽しめた。
等身大の彼女たちに親近感
AKBはひとつの部活だ。それぞれが抱える想いは違うにしても、一致団結して目標に向かって頑張る。その頑張っている姿が、等身大に見えて親近感がわく。青春してます! キラキラしてます! って感じが魅力なのである。AKBがどうはばたいていくかが今後の課題らしいが、部活を終えたメンバーがどう活躍していくのかといったところもファンにとっては気になるところ。
(てらっち)