「やめるべきだった」32人。
「やめない方がよかった」68人。
「スッキリ!!」が東京の新橋で勤め帰りのサラリーマンら100人に聞いたところ、こんな数字が出た。在日韓国人からの献金問題をめぐる前原誠司前外相の進退についての意見だ。しかし、それより何より、予算案を早く審議してほしいというのが、雨の中、傘をさしながらアンケートに応じたサラリーマンたちの共通の声だった。
2001年以来、外相10人
日本テレビ政治部の青山和弘によれば、2001年以来、日本の外相は10人を数える。前原自身「ある国の外務大臣からあなたで6人目」と言われたと打ち明けている。これでは2年後、3年後をにらんだ継続的な外交はできない。後任も早急に決めなければいけないが、すぐに名前が浮かんでこない。目前の予算審議、差し迫った外交日程をこなし、国際舞台で通用する人材が見当たらないのだ。
外相辞任が外交に重大影響が出るのはいうまでもないが、菅政権への打撃はこれにとどまらない。野党の次の狙いは細川律夫厚生労働相と報じられている。専業主婦の年金切り替え問題の対応の混乱で問責決議案の検討を始めたというのだ。青山によれば、菅内閣の看板大臣である野田佳彦財務、蓮舫行政刷新相にも政治献金問題が出ており、さらには菅首相本人への問責決議案の提出が一気に早まる可能性もあるという。
政治評論家の有馬晴海は、いまの国会は「民主党は野党の時に相当強く自民党を攻撃した。今度は自民党が民主党を攻撃、あら探し合戦になっている」と言う。
揚げ足とりと引きずり降ろし
政治評論家にいわれるまでもなく、コメンテーターたちもうんざり顔だ。
精神科医の香山リカ「外交、経済、福祉、年金、全部不安な中で、こんなにガタガタしていていいのか」
弁護士の菊地幸夫「いまの政治家は何をやって税金から給料をもらっているのか。揚げ足とりと引きずり落とすことばかりやっている」
キャスターのテリー伊藤「もう1度政界を再編成しないとダメ。解散をやって自民党政権になっても同じこと。強い政府をつくらないと何も変わらない」
いまのような状況が続けば、こういった意見が次第に強くなるのは避けられまい。