「海の向こう、はるか彼方の地震で、想像とか推測で物を言ったきらいがありました。反省を含めて話をします」
キャスターの小倉智昭のオープニングトークはこう始まった。
産経新聞に8日(2011年3月)朝刊に掲載されたクライストチャーチの崩壊したCTVビル跡地の航空写真。小倉は「写真を見てとても驚きました」という。
航空写真でも判明したCTVビル手抜き
地震発生直後の「とくダネ!」で、意外と少ない瓦礫の山に防災専門家が「このビルの部分だけ3mほど沈下しており、瓦礫が地面に引き込まれたので少なく見える」と述べ、この欄(2月25日付J-CAST) でも伝えた。
ところが、写真を見ると細長いエレベーター部分を残して、あの瓦礫の山はすっかり片づけられ、一部にはコンクリートが敷かれて更地になっていた。
小倉「地下に駐車場があったとも考えられません。出入口もないしね。地上7階建のビルがたったあれだけの瓦礫にしかならなかったということは、いかにこのビルの建築資材が少なく、薄っぺらなものだったかがわかります」
クライストチャーチに店を持ち、自分もオークランドに住まいを構えているタレントの大橋巨泉が、「15年間地震のニュースなど聞いたことがなかった」という話を紹介した。
被災住民の2割がすでに引っ越し
まさに地元の人にとっては青天の霹靂ということなのだろう。ニュージーランド当局の発表によると、全壊は1万棟、修理すれば住める家屋は10万棟。人口38万人のクライストチャーチ市民のうち、すでに7万人、2割近くの人がオークランドなどへ移転したという。
小倉「阪神淡路大震災でも、これほど人が他所へ引っ越したという話はなかった。日頃から地震対策でいつ来てもおかしくないと思っている我々は救いがあるのかな」
日本ではむしろ何処へ引っ越しても地震はあるし、地震にあっても引っ越して新たに家を建てる土地も資金もないと言う現実がある。