熊本で起こった幼女殺しは、防犯カメラの映像が決め手となって犯人が特定された。目黒の老夫婦殺傷事件もそうだった。ひと昔前では考えられない技術の進歩。「朝ズバッ!」は技術の最前線を伝えた。
1万時間以上のデータを1秒で解析
東京・国分寺にある日立中央研究所が開発中の「疑似画像検索システム」は、膨大な量の防犯カメラデータの中から、特定の人物や物を瞬時に探し出してしまう。60台のカメラが24時間撮影した映像、延べ1万時間以上のデータの解析作業を見せた。ある研究所員の顔をインプットして検索をかけると、1秒もかからずにこの研究員が写っている映像をすべて選び出した。遠景で識別しにくい小さな顔、横顔、半分しか写っていないものまでピックアップしていた。研究員がヒゲをそりメガネをはずしても、結果は同じだった。変装も見破ってしまうということで、カメラの設置場所、時間を地図とリンクさせると、研究員がいた場所だけでなく、足取りまで割り出されてしまう。
人ばかりでなく、衣服や所持品などの物も検索できるから、たとえば特定のリュックをインプットすれば、そのリュックの移動先・移動ルートがわかる。盗まれたものを探すことも可能というわけである。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト