携帯電話を使った大学入試のカンニング。すぐ発覚する拙い手口、社会全体で攻め立てるほどの罪ではないと言った声すら出ているなか、19歳の予備校生が逮捕された。同情論しきりの「とくダネ!」で、予備校生の人物像を取り上げた。
大学入試センター試験で不本意成績
京都府警の取り調べに予備校生は「すごく反省しています」と言い、「合格したかった。一人でドコモの携帯電話を使って投稿した」と、犯行を認めているという。
では、これまでの少年時代はどんなだったのか、同級生らによると、中学時代は「常に成績はトップクラスで頭が良くて、優しくて、面白くて」という少年。高校時代は「顔もいいし、カッコいいなーって、勉強も運動もできて人気のある男だった。あこがれていた」という話も出てくる。
高校3年生の時に父親を亡くし、早稲田大学と明治大学を現役受験したものの不合格となり、寮生活をしながら仙台市内の予備校の京大文系コースに在籍していた。
予備校の先生は「大変真面目な生徒だった」と言い、同じクラスの生徒も「常に上位にいて、そんなことしなくとも合格したんじゃないかな」と残念がる。
ただ、1月の大学入試センター試験では思うような点が取れず、「2次試験で頑張る」と漏らしていたという。この焦りがつまずきの始まりなのか。二浪になって母親にこれ以上負担をかけられない。今年は何としても合格しなければ…そんな重圧が動機となったのかもしれない。
家庭裁判所で処分決定
キャスターの小倉智昭「たった1人の入試のカンニングでこれだけ大きくニュースになるのはちょっと不思議。現代のハイテクを利用したからでしょうかね」
深澤真紀(編集者)「もったいないですよね。実力はあったようだし」
有名国・私立大の入試で、いずれ起こるだろうと予想されていたとはいえ、ハイテク技術を使ったカンニングに世間はいささかビックリ。組織的犯行かと大人たちは戸惑い、大学も対応に慌てふためいた結果、話が大きくなってしまったということだろう。未成年の予備校生はいずれ家庭裁判所に送られ処分について判断することになる。
「今年はどうするのでしょうかね」と小倉が思いやったが、深澤は「 (合格している早稲田は) 本人が辞退するでしょう。今年の大学入学は難しいが、来年チャンスはありますよ」