あの事業仕分けの熱気をもう1度再現して起死回生したい―そんな思惑がアリアリと見える「規制仕分け」が6日(2011年3月)から公開で始まる。担当の園田康博内閣府大臣政務官(衆議院議員)が生出演した。
キャスターの小倉智昭はのっけから、「事業仕分けの時、パフォーマンスじゃないのと口さがない連中が言ったものですが、そんなことはないでしょうね」とクギを刺した。
園田「私どもは事業仕分けをパフォーマンスと思っていませんし、公開のプロセスで国民の皆さんと一緒に考えていこうと思っています」
歩留まり見込める12項目
では、どんな規制を仕分けるのか。取り上げるのは規制強化2項目と10項目の規制緩和の計12項目。強化はマンッション投資への悪質な勧誘と貴金属などの買い取り業者による自宅への強引な訪問や買い取り。
緩和はインターネットでの販売が規制されている医薬品や電気自動車用急速充電器普及の障害になっている電気契約など。12項目はどれをとっても、関係省庁がその気になればすぐにでも実施できるものばかり。ほとんど成果が上がらず国民の期待を裏切った事業仕分けと違い、それなりの成果が上がる項目を並べたようにしか見えない。
菅首相は「国民の目に見えなかった規制の問題を明らかにしたい」と話すが、規制仕分けと銘打ち、わざわざ公開の場でやる必要もなくパフォーマンスと言われても仕方がない。
笛を吹いてはみたものの、さて菅政権の期待通り国民は踊るか。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト