入試問題のネット投稿で改めて大学の置かれた状況がわかってきたと、「けさ単」コーナー の分析が面白かった。タイトルは「全入時代、大学が抱える苦悩」
私立の4割定員割れ
司会のみのもんた「全入、全員入学のこと?」
井上貴博アナが「そうなんです」と示したのが、減る一方の18歳人口と右肩上がりの進学率のグラフ。「希望する学生全員が入学できる時代のことです」
桜美林大の諸星裕教授によると、2010年時点で、全国778大学のうち600校 近くが私立。うち4割が定員割れ。10年後には100校近くが消滅という。
みの「生徒がいなくなっちゃうんだ」
井上は読売新聞の記事をひいて、「私立の入試の56%が推薦またはAO(自己推薦、一芸)入試。学力の低下がいわれる」なかで、64法人が経営困難、9法人はいつつぶれてもおかしくない状況に追い込まれているという。学生の就職内定率も過去最低の68.8%だ。
あの慶応でも地域ブロック枠
井上「そこで大学が変わりつつある」
みの「どう変わるの?」
井上「面倒見のよさや就職に有利などをうたって学生を集めている。では、どんなことをやっているか」
☆東北学院大などは「就活応援バスツアー」
☆白鴎大は「朝食無料」(爆笑)。これで1時限目の出席率がアップ。
みの「大学って勉強しに行くんじゃなくて、就職のためかい」
☆慶応大は地域ブロック枠。来年度から地域別に入学者を選考(法学部・AO)。
☆東亜大はトータルビューティー学科。美容師の国家試験資格がえられる。
☆足利工大は花火大学院。花火業界の後継者育成。
☆千葉科学大は危機管理学部を設置。日本で唯一。
☆日本文化大は警察官コース。警察官採用試験の4分の1の実績。
諸星教授は、研究者を育成する「研究大学」、教養人を育てる 「教養大学」、基礎学力の「基盤大学」など、カテゴリーをわけて差別化を図ることで、大学を変えていくことが必要だという。いい大学へいって、いい会社にという志向はおいそれとは変わるまい。大学じゃなく社会の問題だろう。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト