京都大学など有名4大学の入試問題が試験中にネット質問サイトに投稿された件では、投稿に関わったと見られる予備校生が特定されたという。ただし、番組はまだ塾や近所、友人、家族親族の話、卒業アルバム文集などを入手していなかった。
難関大学突破に実力届いてない
一方で番組は、予備校「増田塾」の講師陣とともに「aicezuki」が投稿した文章と入試問題を検証した。aicezukiは立教大学の英文穴埋め問題を2度も質問したが、これは「立教大の受験生であれば、(5問中)平均4.2個は正解する」(予備校講師)という簡単な問題で、わざわざネットで正答を得ても、たいしてメリットはないという。
早稲田大学の入試では、「英訳してください」と日本語の文章を投稿したが、これは問題文の平易な英文を途中まで自分で訳したもの。それを英訳すると、「えっ? 最初の問題文に戻ってしまいますよね」(赤江珠緒キャスター)。もっとも、ハタ目に一瞥するだけでもaicezukiの日本語訳は完全でないし、内容を理解する上では、投稿されなかった後半部分が重要だそうな(しかし、perhapsが「しかし」という意味だったとは!)。
aicezukiは英文で書かれた出題の意図(下記の文章を、自分の言葉でワンセンテンスの英文にまとめなさい)を理解していなかった可能性があるという。
そんなこんなで、予備校講師陣は「(aicezukiは)難関大学に合格する実力はなかったのでは」と見ているそうな。
追い詰められバレることも気づかず
じつは、これらの投稿も「本番」に向けた予行演習だったのかもしれないが、いずれにしろ、今日のスタジオでは、これまで主流だった「愉快犯」的な見方は泡のように消えた。かわりに、大学受験で追い詰められ、もう必死で後先考えず、ネット・テレフォン/オーディエンスがバレる可能性にも気が回らずにやってしまった的な犯人像が浮上していた。