東京マラソンで日本人最高位の3位に入り、世界選手権代表の座を勝ち取ったのは、よく名前を聞く企業の選手――ではなく、胸に「埼玉」と書かれたユニフォームを着た埼玉県職員(埼玉県立春日部高校に出向中)だった。
そんな川内優輝選手の「力の源は埼玉愛でした!」と、番組進行の小木逸平アナは力を込めた。かつて埼玉に住んでいたという小木は東京マラソンで力走する「埼玉」を見て、「東京都民でいいのか。埼玉に帰らなきゃ」と望郷の念を強く持ったそうである。
それはともかく、異例のランナーの経歴は中学~高校、現在の職場と「さいたま、さいたま」(小木)で、さいたま尽くし。もっとも、生まれは東京で大学も東京だそうである。
勤務先の校長は「マラソンで公務員が埼玉のために頑張ってるところを見せたいということで、埼玉を愛して走ってくれてるのかな」と、満更ではなさそうであったが、小木ほど熱狂的に感激した様子ではなかった。
文
ボンド柳生