バイクにでも乗るのか、シルバーのヘルメットをかぶったおばさん。このおばさんが主婦らに儲け話があると持ちかけ、2億5000万円もの大金をだまし取った疑いがあるといわれても、ほんとかなと思ってしまう。それにしても、どうしてこんなに「うまい話」に乗ってしまう人が後を絶たないのか。「スッキリ!!」が紹介したのは、低金利時代に付け込んだある詐欺事件である。
高級車出迎えで韓国旅行。バッグに札束ギッシリ
おばさんは51歳。小太りでどこにでもいそうな感じだ。大がかりな投資話で多くの人をだます詐欺師のようなカリスマ的要素はうかがえない。
「風俗店を相手に金貸しをやっている。元本を保証し月3%の配当をつける。私に金を預けて金儲けをしない? あんたの小遣いぐらい増えるよ」
そんな風に持ちかける。借用書はちゃんとつくって信用させる。
被害にあった夫婦は、最初はちゃんと配当があっていい付き合いだったという。出資者と一緒に韓国旅行に行き、カジノで豪遊することもあった。空港に着くと、高級車が迎えに来る。バッグには札束が詰まっている。ますます信用するわけだ。
ところが、しばらくすると配当が滞る。催促すると、「風俗店の人が警察に捕まった」。昨年(2010年)3月以来、配当はない。どうやら、自分の借金の返済にあてていたらしい。先の夫婦は2200万円預けたが、1000万円は戻ってきていない。おばさんは1000万円の詐欺容疑で逮捕された。総額では被害額2億5000万円にのぼるとされている。
「いまどき、月3%なんて絶対あり得ない」とコメンテーターの本村健太郎(弁護士)。「それも毎月ですからねえ」と司会の加藤浩次。「その時点で気がつかないと。誰かに相談すればよかったのに。泣き寝入りですか」とキャスターのテリー伊藤。
本村「相手が弁償しない限り、お金は戻ってきません」
結局、そういう結末になる。