地震不明の日本人生徒23人―クライストチャーチ人気なぜ?

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   マグネチュード(M)6.3の地震で多数の犠牲者・行方不明者が出たニュージーランドのクライストチャーチ。キー首相が日本時間けさ(2011年2月23日)7時すぎ、記者会見で発表した死者は75人、うち55人の身元が確認されたが、まだ断続的に続く強い余震のため救出活動ははかどらず、行方不明者は300人以上いるという。

   気になるのは語学研修で訪れ、被害にあった日本人学生が多いことだ。富山外国語専門学校生11人、京都外国語専門学校の卒業生1人、ワールドアベニューの留学生10人、「M.1.海外留学」の留学生2人、計24人の安否が不明という。ニュージーランドに語学研修で、こんなにも多くの学生が訪れていたのだ。この時期、ニュージーランドは夏だが北海道並みの過ごしやすく、街並みも美しい。それに何といっても安上がりで英語を学べるのが人気の理由という。

   昨年、新婚旅行でクライストチャーチを訪れた中野美奈子アナも、「女の学生さんが一人で夜道を歩いていたが、治安がいいんですね。とても綺麗なところで、学生さんに人気があるという印象でした」という。

美しい町並みが被害拡大

   それにしても、M 6.3程度の地震は日本でも珍しくないが、これほどの被害になった原因はなんなのか。地震のエネルギーは阪神・淡路大震災と比べ16分の1ぐらいだ。キャスターの小倉智昭が「なぜこんな大被害が…」と聞くと、東大地震研究所の纐纈(こうけつ)一起教授は次の3点を挙げた。

①異例なほどの余震の大きさ―クライストチャーチは昨年9月にも今回の震源地から40㎞離れたところでM 7.0の大地震があった。今回はこの余震。
②最大余震が5か月後に起きたのも異例。
③浅い震源地だった―前回の大地震の震源は地下10km だったが、今回は地下5㎞。規模は小さくても大きな揺れになる。

   美しい街の景観も災いしたようだ。地震のないイギリスでは耐震を考えないレンガ造りが多いが、英国系住民が作ったクライストチャーチも教会など古い建物はこのレンガ造りが多い。

   番組途中で、富山外国語学校の男子学生1人の救出されたというニュース速報が流れ、安否不明者は23人になったが、歯がゆい思いの中で、ただ生存を祈るしかない。

文   モンブラン
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