北アフリカ、中東に広がるネット革命が、強権で知られるカダフィ大佐の独裁国家リビアに飛び火し内乱状態になりつつある。
徹底した言論統制で41年間も君臨してきた鉄壁の守りが崩れようしており、カダフィ大佐の南米ベネズエラ脱出まで伝えられている。
キャスターの小倉智昭が中東情勢に詳しい敬愛大学の水口章教授に電話取材し、傭兵を使って民衆を銃撃しているという情報を伝えた。
治安部隊対反政府デモを超えて、今や内乱状態という様相は厳しい言論統制のために詳細は分からないが、ひどい弾圧が行われているらしい。アフリカ各地から雇った傭兵がデモ隊の頭や胸を銃撃。これに反発した政府軍の一部が傭兵に反撃しているという情報もある。デモ隊へ向け空軍機が爆撃しているという情報も。この空らからの攻撃命令を拒否した空軍機2機が、地中海のマルタ共和国に亡命したという話も伝わっている。
リビアは4男が後継者
そんな中で、カダフィ大佐のベネズエラ脱出説。水口教授が小倉の質問に次のように答えた。
―ベネズエラ脱出という情報がありますが。
「アフリカのどこかの国が受け入れるという意見が強かったが、ベネズエラのチャベス大統領とはいい関係にあります。リビアのサッカースタジアムにチャベスの名前が付いているところもあるほど」
―ただ、カダフィ体制そのものは崩壊しても、政治状況は変わらないということもあり得ますね。その場合、次男(セイフルイスラム)が後を引き継ぐということになるのですか。
「一部では4男(ムタシム)の陸軍少尉が引き継ぐのではとも言われている。クリントン米国務長官とも会談したことがあり、アメリカとのパイプを持っていて、アメリカはこの4男が後継者と見ている。武力で抑え込めればカダフィ一族が形として残る。 ただ、今の状況は部族間との内戦状態になりつつある。とくにワルハラという急進的な大きい部族が政変にかかわっているようだし、いくつかの部族もあちこちでデモを起こしており、カダフィ一族が残る可能性は少なくなっている」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト