法律の抜け穴「貴金属訪問買い取り」悪質手口

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   司会の加藤浩次がいきなり切り出した。

「押し売り対策で法律が強化されてきた。この悪徳商法の手口はその法律の抜け穴を狙ったものだ」

   貴金属の悪質な訪問買い取り商法が急増しているというのである。国民生活センターによれば、2009年は訪問買い取り商法に関する相談件数は137件だったが、昨年は1200件と10倍近くまで増えている。

10万円のアクセサリー1700円で持ち去り

   「スッキリ!!」は強引に家に上がり込む悪徳手口を再現ビデオで紹介した。この商法の特徴は主婦が一人でいると思われる夜間に行われること。はじめは本当の目的を隠して、着物など古着を買い取ると称して家に上がり込み、アクセサリーやブレスレッドも買い取ると切り出す。あまりの強引さにこわくなった女性が見せるだけと出すと、勝手に値付けして領収書と現金を置いて持ち去ってしまう。被害にあった女性は10万円相当の貴金属をわずか1700円で持って行かれてしまった。

   訪問買い取り商法の背景についてリンク総合法律事務所の紀藤正樹弁護士はこう解説する。

「特定商取引法は消費者である買い手を保護するもの。今回の手口のような売り手であり、同時に被害者である人を保護の対象としてはいない」

   正規の買い取り業者によると、「5年前から比べると、金やプラチナの価格が2倍近くになっている。こうした状況が悪徳業者がはびこる原因になっていると思う」と言う。

   おおたわ史絵(内科医)は「被害にあった多くの人が60代以上だと聞いています。使わなくなったものだから、少しでも高く買い取ってもらえればという気持ちに巧みにつけ込んでくるのでは」

   キャスターのテリー伊藤は「目黒で起きた老夫婦殺傷事件でも、容疑者はデパートの配送員を装ってドアを開けさせている。むやみにドアを開けないことが大切だ」

   次々と現れる新手の悪徳商法、同じ業者が手を変え品を変えてやっていると見られる。

文   ナオジン| 似顔絵 池田マコト
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