鳩山前首相が普天間問題で「抑止力は方便だった」と語ったことについて、インタ ビューした沖縄タイムスの記者は「あいた口がふさがらなかった」と話す。
鳩山は政権に就く前から、普天間基地の移転先を「国外、最低でも県外」と公言していた。ところが昨年5月(2010年)、県外への移設を断念、従来通り名護市辺野古とすると発表した際、その理由を「沖縄の米海兵隊の周辺諸国への抑止力を考えると(県外移設は)現実的に難しい。抑止力を低下させてはならない」とし、その後、日米合意していた。
先月末から今月初め、鳩山は沖縄タイムスと琉球新報とのインタビューに答えていた。
「抑止力という言葉は唐突感があった」との問いに、「辺野古へ戻らざるを得ない。 理屈付けをしなければならず、考えあぐねて『抑止力』という言葉を使った」と話した。記者の「方便だったのか」という問いに、「そういわれればそうだ」と答え、「海兵隊に抑止力があるわけではない。4軍そろって抑止力になる、そういう広い意味で使えるなと思った」ともいった。
さらに、そもそもの「県外移設」も「見通しがあったかより、しなければならないという使命感の中で申し上げた。詰めがあったわけではない」とも語っていた。
「方便発言」聞いた沖縄紙記者「開いた口ふさがらない」
沖縄タイムスの西江昭吾記者は「開いた口がふさがらなかった」という。
「首相の発言としては軽い。衝撃を受けたし、あの迷走は何だったんだという思い。県民としては納得できないし許せない思いの人も多いと思う」
また、琉球新報の松元剛政治部長も「2度裏切られた。1度は辺野古へ戻ったこと、それと今回の『方便』発言だ。県民は怒りが7割、冷めた受け止めが3割」と話す。県民からも「もう少しいい方があるんじゃないか」「基地について、軽々しい言葉を発するもんじゃない。県民をバカにしている」と散々だ。
ところが鳩山は昨夜、「真意が必ずしも伝わってない。普天間だけで必ずしも抑止力と言い切れるかは自信がないと申し上げた。そこで、『方便として?』と言われたので、『そういう部分があったかもしれない』と申し上げた」と弁解の大わらわだ。これについても、西江記者は「『抑止力は後付けだった』とはっきり言っているのだから、違和感がある」という。
野党からも見識を疑うという発言が出ているが、弟の鳩山邦夫氏までが「兄は基本的に調子のいい人。選挙のためなら何でも言っちゃう。沖縄にご迷惑はかけないと、何にも調べないで言っちゃう」と、いまさらのように呆れる。
沖縄2紙の記事が出たとき、司会のみのもんたはちょうどプロ野球のキャンプ取材で沖縄にいた。「沖縄の人には衝撃でしたよ」
川戸恵子(TBS解説委員)「いかに何でも、この発言の軽さとうのは…」
みの「弟さんが兄はなんでも言っちゃうんだと」
川戸「そんな人をリーダーに選ぶのが間違い」
尾崎弘之(東京工科大教授)「民主党は政党の態をなしてない。財政再建についても『マニフェスト違反だ』と菅さんの足を引っ張ってる」
若狭勝(弁護士)「最近は小沢問題をいじめだといったり、理解できない」
みの「決着はどうなる?」
川戸「つけようがない。鳩山さんは自分が作った党なんだから何いってもいいと思ってるらしいけど、政党はそれじゃ困る」
みの「抑止力にはなってるんですかね?」