「十両・幕下格差」ハングリー精神養うか? 生存権の問題か?

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   十両と幕下の待遇の大違いが八百長を助長してるのでないか――。これは八百長メール以後、スパモニのなかでも繰り返し、議論されている問題であり、コメンテイター陣の見解は幕下の待遇を上げるべきだというのが大勢のように思える。

   しかし番組が複数の元力士に取材したところ、「格差や待遇の違いがハングリー精神を養う」(元隆乃若)などといった理由で、幕下の待遇改善には消極的な見解が返ってきたという。

最低賃金ぐらいは……

   これを聞いて、腹を立てたのはコメンテイターで作家の若一光司。「幕下の人たちは最低賃金にも満たない可能性がある。そんな格差をつけてハングリー精神の根拠にする発想は根本的に間違ってる」と声を荒らげた。

   一方、ジャーナリストの大谷昭宏は「最低賃金ぐらいは払うのが当然」としつつ、「外国でも大リーグとマイナーの待遇はどのぐらい違うか。すごい格差があって、なんとしてでも上がりたいと――」と、格差とハングリー精神の効用を説く。

   「ならば、幕下の人たちの生存権を保障しつつ、上(の地位の力士)も(給料を)上げて、格差をつくればいい」と若一。「相撲協会は、いままでどれだけ大きな内部留保を持ってきましたか」と、カネを貯めこむばかりで従業員への還元が少ない(?)協会に矢を向けていた。

文   ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト
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