こんな時期に新弟子入門…涙が出るような彼らのひと言

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真剣に打ち込んでいる姿知ってる

   もう1人、山形県白鷹町に住む15歳の斎藤亨将くん(中学3年生)も高田川部屋に入門する。相撲部屋暴行事件や大麻、野球賭博と相次ぐ不祥事で、周囲の人はみな大反対だったが、ひとりすすめたのは父親だった。

   身長184㎝、体重140kg。バスケットボール部に所属していながら陸上の選抜チームに抜擢され、県大会の砲丸投げで13m38を出し優勝、運動神経は抜群だ。

   そんな恵まれた息子の体力に、父親は「からだの大きさと秘めたポテンシャル(潜在能力)を生かせば…。それが通用するスポーツは相撲ではないか。その期待感で」すすめたという。

   斎藤は昨年12月に高田川部屋へ1週間の体験入門をした。その時の感想を次のように話した。

「ぶつかりの時に『バーン』というすごい音がする。テレビで聞くのと音が違う。鉄砲にしろ、ぶつかり稽古にしろ、真剣味があり、命を懸けているなとすごくよく伝わってきた。
   八百長は一握りの人。真面目に頑張って真剣に打ち込んでいる人の姿があったから、八百長の話を聞いても動じなかった」

   2人は4月から相撲教習所で6か月間の訓練に入る。

   最後に女優の高木美保が次のように角界を叱咤した。

「これまで相撲って曖昧なところに存在していたなと思う。一人ひとりに必要な自己責任能力とか自浄能力がなくて、失礼な言い方かもしれないが、部屋とか親方を頂点に飼われているような感じがした。
   2人は自分で決断して入門した。その彼らの自立した決断力や目標をつぶさないようにしてほしい」
文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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