なにか変だという違和感ばかり
ドキュメンタリー作家の森達也も異様さを感じた1人だ。
「当日、僕も現場に行きました。でも、何か変だという違和感があった。立ち止まっていると、歩いてくださいという声が掛かった。秋葉原のホコ天とは何か、もう一度考える必要があるではないかと思う」
キャスターの国谷裕子は「殺傷事件の後、高い規制の壁がいくつもあったと聞いている。それを一つ一つクリアしてきたので、これほどの時間が掛かったと思われる」と解説する。森はさらの疑問を投げかける。
「安心・安全は錦の御旗。ホコ天での様々な行為がどこまでが合法で、どこから違法になるのか法律的にもはっきりしてない」
地元が秋葉原をどんな街にしたいのかよくわからなかったが、規制を強化すれば安全・安心の街になるのか。「ここは広場ではありません。道路です。立ち止まらないでください」というのでは、「歩行者のための天国」とは言えまい。何のための車道解放なのだろう。
今回の再開は6月までの限定だが、6月を待たず急速に客足が遠のき、街が寂れそうな再開初日の様子であった。
(クローズアップ現代1月27日放送「秋葉原の一番長い日 ~ホコ天再開ドキュメント~」