『旅立ちの日に』作詞の元校長も「旅立ち」…ひと晩で書き上げた思い

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   埼玉県秩父市で26日(2011年1月)、ある教師の葬儀が行われた。「スパモニ情報局」コーナーで小木逸平アナが「あの歌で大変有名な人」だと取り上げた。

   現在、6割の小・中学校の卒業式で歌われている「旅立ちの日に」を作詞した秩父市の影森中学校・小嶋登元校長で享年80。

   今では秋川雅史やトワ・エ・モワ、芹洋子など有名歌手が歌い、隠れたヒットになっている曲である。卒業生(1991年)に贈るためにつられたオリジナル曲で、歌の誕生には次のような逸話があったという。

飛び立とう未来信じて 若い力信じて

   小嶋校長と音楽教師の高橋浩美先生の2人が影森中学に赴任したのは1988年。当時の学校の様子は、同じ時代に中学生だった小木によると「私のところもそうでしたが、全国的にややヤンキー調で、真面目とは言えない状況だった」という。

   小嶋元校長は生前次のように語っていた。

「校歌を歌う生徒は半分ぐらい。それで大きな声で歌声が響く学校にしよう」

   ある日、高橋先生が歌詞を小嶋校長に依頼したところ、英語教師だった彼はいったんは断った。ところが翌朝、登校した高橋先生の机の上に歌詞が置いてあったという。

   さっそく音楽教室に駆け込み、わずか15分でできたのが「旅立ちの日に」だった。

   歌が旅立って20年、定番の「蛍の光」や「仰げば尊し」よりも歌われ、全国に広まるまでに育ったことについて、葬儀に参列した高橋先生は「わかりやすい言葉が子供たちの心をつかんだのだと思います」と話した。

♪今 別れの時 飛び立とう 未来信じて
♪はずむ 若い 力信じて

   スタジオで三反園訓(テレビ朝日コメンテーター)「信じようとか、希望を持とうという言葉が心に響きますね」

   ところが、やく・みつる(漫画家)は「希望のないようなこと言うけど、現実とかい離しているんですよ。旅立つ世の中がこんなになっている」と複雑な表情だ。

   水をさされた司会の赤江珠緒アナや東ちづる(女優)が「だからこそ求めているんですよ」と猛反撃。小木も「やくさん、大人になっちゃいましたね~」とタメ息をついた。

   卒業式はもう間近だ。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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