気象予報士・天達武史「雪下ろし初体験」大雪の怖さわかりました…

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   どんより曇った空から明けても暮れても飽きることなく降ってくる雪。雪国に暮らしていると、天気予報で見る東京の晴れマークが恨めしいとよく聞く。日本海地方は今年、例年にない大雪だ。住民たちは屋根の雪下ろし、道路の雪かきに追われている。気象予報士の天達武史が秋田県湯沢市を訪ね、その大変さを体験した。

おっかなそうな手つき腰つき

   もともと豪雪地帯だが、今年は観測史上最高の163センチの積雪を記録。屋根がへこんだ家もある。道路の両脇は3メートル以上の雪の垣根。街のあちこちで雪下ろしをする姿が見られる。

   天達もヘルメットをかぶり、地元の人に教わりながら雪下ろしをする。初めての体験だという。2階の屋根に上がることがそもそも危険なのに、滑りやすい足場で雪をスコップですくい、下に落とす。雪と一緒に落ちることもある。そのまま雪に埋まって亡くなるケースもある。地元の人に比べ、天達はいかにもおっかなそうな手つき腰つきだ。終わって「怖かったです」と正直に感想を述べていた。過疎化と高齢化の進む雪国では、それを高齢者がやっている。

   危険は雪下ろし作業ばかりではない。1人暮らしで買い物などに困っているお年寄りもいる。市役所では雪による被害はないか、安否確認をしている。74歳の女性はこんな不安を口にする。

「屋根がミシミシいう。家は下ろした雪で囲まれ、窓を開けても雪、雪。地震があっても外へ出られない」

   秋田では、12月に雪下ろしをしなかった冬は雪が降らないという地元の経験則がある。しかし、今年はそれが当てはまらなかった。12月には降らなかったが、正月3が日を過ぎてから降り出し、休みなく降り続いている。まだまだ警戒が必要という。

   スタジオに戻った天達が実感を込めていう。

「毎日、大雪のニュースを伝えているが、実際行ってみて、そこに住んでる方はほんとに大変なんだなとよくわかりました」
文   一ツ石
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