可愛らしい笑顔の少年が10年後、残忍な事件の容疑者として逮捕された。山口県宇部市で8歳の少女が顔など10数カ所切りつけられた事件で、殺人未遂の疑いで逮捕されたのは現場近くに住む無職の山田昌宏容疑者(23)。小学校時代の夢は「有名人」、「宇宙飛行士になりたい」とも話していたという。その少年がなぜ…。「とくだね!」は素顔を追った。
不登校で転校…いじめ?
小学校時代の写真は、白い歯を見せる素直そうな少年の顔だ。友達によると、鬼ごっこをして遊んだりするごく普通の子どもだった。クラスの中でもやさしい性格で、怒ったりけんかしたりしたのを聞いたことがないという。
それが、中学へ進むと様子が変わる。友人と遊ぶ姿を見なくなった。どういう事情なのか、卒業アルバムにその姿はない。
「やっぱり、どこにも写っていない」
同級生がいまさらのように驚く。いじめが原因だったのか詳細はわからないが、不登校になり、転校していったという。今のマンションには数年前、母親と兄の3人で引っ越してきた。
司会の小倉智昭が「少女の顔を切りつけたという特異な事件ですが、少年期の生い立ちと関係あるのでしょうか」とコメンテーターの慶大教授福田和也に聞く。福田は「小さい子を襲ったこと自体にある種のトラウマがあるという可能性がある」と説明した。
タレントの眞鍋かをり「感情が爆発したという印象。逃げ隠れする気もなく、捕まっても仕方ないと思ってやったような自滅的な感情を感じる」
現場から自宅マンション付近まで山田のものとみられる血痕が続いていた。自宅からは複数の刃物が押収されているが、凶器はまだ特定されていない。
山田は容疑を否認している。真相は不明だが、なんともやりきれない事件だ。