「スパモニ」にも手紙
スタジオでまず口火を切ったのは小木逸平アナ。
「私の元にタイガーマスクから『報道で遠い街の出来事でないことに気づかされました』という手紙が届きましたよ」
ジャーナリストの鳥越俊太郎は「日本人が持っている援助の手を差し伸べるという心のなかのDNA に火をつけた。実名か、匿名かはどっちでもいい。こだわらない方がいいと思う」という。
これに元検事で弁護士の大澤孝征が次のように話した。
「日本人はお上をあまり信用していない。直接、自分で行って役に立っていることを実感したい気持ちが、こういう行動に火を付けたのではないか。
もともと日本人はひそかに善を積む、徳を積むことが良いとされ、実名よりも匿名が善を積むのになじみやすかった」
たしかに、鳥越が述べるように匿名でも実名でもこだわる必要はない。大事なのは善意がきちっと相手に伝わること。それには直接相手に贈るのが良い。
小学生らが駅などで仲間同士で競うように大声を張り上げて募金を求める「赤い羽根募金運動」。大人がやらせているのだが、なかば強制的でいただけない。タイガーマスク運動はそんな善意の押し売りへの反発とも受け取れる。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト