小沢元代表をめぐる国会招致問題は、菅首相が主導権を発揮できないまま越年が決まり、「たちあがれ日本」との連立構想も不発だった。
司会の赤江珠緒アナが「これで進んだと言えるのでしょうか」と、深まる一方の混迷を年明けに持ち越した菅政権を取り上げた。
27日(2010年12月)開かれた今年最後の民主党役員会。小沢国会招致問題を話し合ったが、いっこうに道筋がつけられない党執行部に、小沢に近い輿石東参院議員会長が助け船を出したという。
新聞報道によると、輿石は「次期通常国会までに小沢氏に政倫審出席を求める最終判断を決める。私も小沢氏に出てもらうよう努力する」と提案。結局、決着を先送りして終わったという。
この後、菅は「党が決めたことに従わないならご本人が出処進退を含め考えていただくしかない」と、離党勧告を視野に入れた強気の発言。さて、言葉通り行くかどうか。
対する小沢はこの日夜、グループの忘年会に出席して、「菅・仙谷は普通の人と違うから絶対に辞めない。この先どういうことになるか分からないから、緊張を持って常在戦場のつもりで活動するように」と話したという。
生臭い正月
小木逸平アナが「輿石さんの発言から戦略は変わったと考えればいいんですか」と聞く。これにテレビ朝日コメンテーターの三反園訓が次のように分析した。
「離党勧告となれば、小沢さんも厳しい状況に追い込まれる。そこで先手を打って、小沢さんサイドには政倫審出席という選択肢を増やしてきた。
小沢周辺のある人に聞いたが、『政倫審に出る可能性も出てきたよ』と言い、小沢さんは1月13日の党大会の前に政倫審出席を表明する可能性もある。
そうすると焦点は仙谷さんの問責決議に移り、執行部は逆に苦しい立場になる」
ジャーナリストの鳥越俊太郎が次のように補足する。
「政倫審は過半数の委員が出席しないと成立しない。自民、公明は証人喚問を言っており、政倫審は流れる可能性がある」
「(小沢は)逆にそこを使うこともあり得る」(三反園)というのだが、恒例の小沢邸年始会にはたしてどんな顔ぶれがそろうのか。生臭い正月となりそうだ。