「感謝という花を両親にプレゼント」
有美はこの10月、詩集『あきらめないで』を出版した。その中の『ありがとう』という1編を司会の赤江珠緒アナが朗読した。
「不便だけど不幸じゃない そう思って生きてきた 誰も恨んでいない 両親も恨んでいない 神様も恨んでいない いっぱい泣いて笑って転んで起き上った 自分で生きるって決めたときから強くなった だけどどこかに確実に存在した 手があったらな 足があったらな 心の奥底にしまいこんでぐつぐつ煮える感情 だけどからだに埋め込まれた時限爆弾は破裂しなかった ある日感謝という花に変わり両親にプレゼントすることができた 20年間育ててくれてありがとう」
朗読を終えた赤江が「運命と向き合いながら、まっすぐに育ったお嬢さんですね~」と声を上げ、山口一臣(「週刊朝日」編集長)がこれに次のように答えた。
「声があるんだと気付いて、そこを伸ばそうと努力している。まだ20歳なのにいろんな体験をして今があるのだと思う」
彼女から見ると、5体満足に生まれたことすら贅沢なのかもしれないのに、自ら死を選んだり、「あれがない、これもないと時限爆弾を爆発させた」(小木逸平アナ)事件を起こすなどは論外……。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト