川柳「下の句」当てクイズ―今時うれしいアナログ的心地よさ

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ペケ×ポン(フジテレビ系12月10日夜7時)>ペケ×ポンというのは、「ペケな気持ちも、ポンとふっとぶ。」ということらしいのですが、なるほど、変に詰め込みすぎたり、急いだりしない、アナログ的感覚のゆったりした番組でした。

   オレはデジタルの方には絶対足を踏み入れない、自分に合うペースで安心してやっていくという人々や世界は間違いなくあって、「笑点」や「サザエさん」なんかが、同じ事を長い間やっているのに他の番組を寄せ付けない人気を続けているのも、そんなところに秘密があるからじゃないかと思っているんですけどね……。この番組もそこに近い好ましい臭いがします。

さすが!最強挑戦者集団

   番組にはいろいろなゲームやクイズのコーナーがあるのですが、私は「ペケポン川柳」を面白がって見てます。くりぃむしちゅーの有田哲平、タカアンドトシ、柳原可奈子が川柳四天王と、この日はやくみつる、伊集院光、宮崎美子、ミッツ・マングローブでしたが、最強挑戦者集団(ゲスト川柳四天王)が、川柳の上の句と中の句を聞いて、下の句を推理するというクイズです。たとえば、「居候 三杯目には」というところまで聞いて、「そっと出し」を当てるというわけです。

   これがなかなかむずかしい。ウイットがなくてはだめだし、言葉もいろいろと知っていなければなりません。番組ではこんな問題が出てきます。「からむ客 お通し通さず」が上と中の句で、さて下の句はなんでしょう。「つまみだす」でした。酒のつまみに引っかけて「摘み出す」です。川柳は古川柳からさまざまなコンテストの受賞作品など本格的なものですから、おふざけや瞬間芸でごまかすことはできません。しっかりと頭を使うクイズで、テレビで見ている方も参加できるあたりが実にアナログ的なんです。

   川柳や俳句はいまちょっとしたブームだし、挑戦者も雑学クイズなどで高成績を上げる顔ぶれとお姉キャラと押さえるところはちゃんと押さえています。結局、挑戦者グループがあまりに強くて次々と正解を出すものだから時間が余ってしまったのか、時間つなぎで別のクイズやったりしてましたけどね。ここらあたりの余裕も、最近の番組にはなかなかない良さですよ。いいと思いました。

      下の句を  いじって遊ぶ  だけはペケ

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