自宅トイレに閉じ込められ8日間―東京・港区63歳女性「生還」!

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   「お1人様」のライフスタイルが話題になっているが、これは都会の真ん中で思いもかけない悲劇に遭った「お1人様」の記録である。「とくだね!」は、1人暮らしの女性が突然、自室のトイレに閉じ込められた8日間の「壮絶な生活」を追った。

「お1人様」の危機管理

   都内港区の10階建てマンション8階、2LDKの部屋に住む63歳の女性は、先月の深夜、トイレに入ったところ、扉が閉まり開かなくなった。廊下に立てかけてあった古い電気こたつを入れた段ボールが倒れ、反対側の壁と扉の間にすっぽり挟まり、ちょうど、つっかい棒のような状態になってしまったのだ。中から押しても、女性の力ではびくともしない。「助けて」といくら叫んでも、何の反応もない。

   トイレの手洗い用の水と、お清め用の塩をなめ、狭い空間でスクワットをしながら過ごした。会社勤務なら無断欠勤を不審に思い、誰かが様子を見に来てくれるかもしれないが、それも期待できない。最悪の事態を覚悟しながら、ひたすら彼女は救助を待った。

   救いの手は思わぬところから届いた。近くの病院に入院している97歳の母親が、「娘が来ない。連絡を取ってほしい」と看護師に伝え、ようやく8日目に警察官によって扉が開けられた。専門医は彼女が無事救出された理由を(1)水分や塩の補給ができた(2)便座が暖房器具の代わりになった(3)意識的に身体を動かした、ことを上げている。

   司会の小倉智昭が言う。

「生還した一番の原因はトイレに神様がいたということだね」

   彼女は8日間を「トイレの中のお1人様」と題した手記に残した。「お1人様」とはこういうことなのか、としみじみ実感したという。そして、「お1人様」に限らず、地震やまさかの時に備え、非常食や水の用意、部屋の中の物の配置などをもう一度考えたらどうかとアドバイスしている。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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