民自大連立キナ臭い―狙いは公明党引き寄せ

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   菅内閣の支持率が急落するなか、政界が騒がしくなってきた。昨日(2010年12月8日)は真珠湾攻撃の日だったが、永田町では様々な動きがあった。キャスターの笠井信輔が伝える。

   まず、都内のすし屋で開かれたある会合。顔ぶれに注目だ。鳩山由紀夫前首相、小沢一郎民主党元代表、舛添要一新党改革代表、無所属の鳩山邦夫元総務相。招集したのは鳩山前首相。すしをつまみながら、鳩山前首相は「菅政権は私たちを切って政権浮揚しょうとしているのだから協力のしようがない」とあからさまに政権批判をしたという。当然ながら、政権再編を巡っての意見交換もあったようだ。

年内に何かが起こる

   一方、自民党本部には意外な人物が現れた。読売新聞グループ本社の渡辺恒雄会長だ。自民党の谷垣禎一総裁と会談し、「民主党との大連立を提案した」というのだ。渡辺といえば、3年前、自民党・福田康夫総裁、民主党・小沢代表のときにも大連立を仲介、失敗に終わった経緯がある。今回は菅政権からの要請だったというから、笠井キャスターならずとも、いったい何が起こっているのか、と驚くほかない。

   この動きについて、政治アナリストの伊藤惇夫は「来年の通常国会をにらんで公明党を味方につけたいのだろう」とみる。つまり、自民党との大連立の動きをみせかけて、公明党を引き寄せる作戦というのだ。

   他方、渡辺は前日に鳩山前首相とも会っており、菅直人首相は8日、自民党の森喜朗元首相とも会談している。政治ジャーナリストの角谷浩一は予測する。

「誰が味方で誰が敵か分からない。ただ、年内に何かが起こるだろう」

   政界相関図を示しながらの笠井のレポートを聞き終えた司会の小倉智昭が、呆れた表情でため息をつき、コメンテーターの慶大教授の福田和也に聞く。

「どう思いますか、このうごめき」

   福田も「ご老人が出てこないと何も動かないというのは悲しい状況ですね」と言うほかないようだった。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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