連日、ワイドショーを賑わせている歌舞伎俳優・市川海老蔵。7日(2010年12月)に行われた1時間半の記者会見についても、賛否が分かれている。「とくだね!」では、プロの見方を紹介した。
1人はビジネスマナーの専門家、もう1人は企業危機管理のコンサルタント。2人が比較したのは、7年前の海老蔵の隠し子騒動の時の会見だ。その映像を見ると、たしかに無責任で、ふてぶてしいというか、反省や謝罪がうかがえない印象だ。
それと比べると、今回は謝罪の気持ちがよく表れていて、出足は素晴らしかったという。しかし、その後の釈明になると、危機管理のコンサルタントの目には「さすが、役者さん。演じているなぁ」と映った。一番問題だったのは、海老蔵があなたは被害者と思うかと聞かれ、「そうだと思います」と答えた点だ。「これだけの騒ぎを起こして、自分が被害者と名乗るのはおこがましい、最大の被害者はファンであり、関係者だ」というのだ。
マナーの面で残念だったのは、会見終盤に見せた海老蔵の数秒の目の表情。「もういい加減にしてくれという怒りの気持ちが出ていた」と、こちらも厳しい指摘だった。
「心の驕りが招いた不祥事」
様々な意見のあるなか、レポーターの武藤まき子が海老蔵を励ます1人の強い味方の声を紹介した。「心の師」といわれる作家、瀬戸内寂聴からのファクスだ。海老蔵に届けてほしいと「とくだね!」に寄せられたという。
寂聴は今回の事件を「気づかない内に生まれていた心の驕りが招いた不祥事です」と断じたうえで、「天下の人がすべてあなたを非難しても、私はあなたの稀有な才能と心の底の純な性質を信じて応援しています」とエールを送っている。傷心の海老蔵にどう響いたか。