「週末ファーマー」人気!安全な野菜を楽しんで作る

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神奈川県南足柄市「農地法のカベ」改革

   「週末ファーマー」の人たちのなかには、野菜づくりの魅力が高じて、より広い畑を借りる動きも出ている。ただ、市民が広い農地を借りようとすると農地法の壁が立ちふさがり、下手をすると「ヤミ小作」と言われかねないので要注意という。効率的に作物を作り、経営が成り立つようにする狙いで、地域の農業委員会が農地法に基づいて農地の貸借には一定面積を越えねばならないという基準を設けているからだ。神奈川県南足柄市では、市民が農業に参加しやすくする制度に改めたが、まれなケースで多くの農業委員会が従来通りの基準のままだ。

   これに畠山キャスターが疑問を呈した。

「週末ファーマーで農業の楽しさを知り、さらに農地を拡大しようとすると『ヤミ小作』と呼ばれる。これって法律が今の時代に追いついていないということではないでしょうか」

   盛田教授はこう答える。

「農地法の基本的な考え方は、農業を専門的に行う経営に農地を集積させるということ。『週末ファーマー』の登場は想定外だった。ただ、昨年の農地法の改正で、農地の貸借基準を変えることもできるようになった。南足柄市のケースはごくわずかだが、ニーズが広がれば無視できなくなる」

   大規模農業化を模索する日本の農業政策。その一方で逆行するような「週末ファーマー」の存在も無視できなくなった。このバランスをどうとるのか。盛田教授は「日本の農業サポーターとして『週末ファーマー』を考えたい。新しい生き方を求めての流れと思うし、人生のなかで作物を作る喜びのようなものを組み込んでいく動きが強まっているのだろう。こういうことが高まっていくことで、日本の農業を下支える力になっていくと思う」という。

   果たしてそう単純な話だろうか。「週末ファーマー」による無農薬の野菜づくりが広がれば、専業農家にとって無視できない競合相手になりかねない。

モンブラン

クローズアップ現代(2010年12月1日(水)放送「『週末ファーマー』200万人の可能性

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