韓国砲撃で透けて見える 「古い共産主義者」の発想

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   北朝鮮軍が、朝鮮戦争休戦(1953年)いらい初めて韓国の陸地を無差別に砲撃してきた。

   番組に朝鮮半島情勢に詳しい慶応大法学部教授の小此木政夫、軍事ジャーナリストの惠谷治が生出演、北朝鮮の狙い、今後の韓国の対応について取り上げた。

専門家が「エスカレート」指摘

   その中で2人の専門家は「北朝鮮は、韓国が軍事紛争に弱いとみており、このままではますます攻撃をエスカレートする」可能性があると指摘している。

   攻撃があったのは、北朝鮮と揉めている韓国の軍事境界線(NLL)に近くのヨンピョン島。

   11月23日(2010年)14時半過ぎ突然、同島の韓国軍海兵隊の施設へ向けて数十発の砲弾が撃ち込まれた。

   韓国軍も、約80発の砲弾でこれに応戦したところ、北朝鮮側は再び数十発の砲弾を打ち込んできたという。この攻撃で韓国軍の兵士2人が死亡し、3人の民間人と15人の兵士が負傷したという。

   同島は、北朝鮮とはわずか12キロしか離れていない。周辺の海域では1999年6月に銃撃戦が行われ、今2010年3月には哨戒艦の沈没事件があった。

   この日も北朝鮮からの不意の攻撃に備えて韓国軍が朝から軍事訓練中で、北朝鮮側から訓練をやめるよう要請があったが、韓国軍は訓練を続行していた。

   スタジオでは、司会のみの・もんたが仰天し「一般人の住む島に砲弾を打ち込むというのですから、これどういうことなんですか」と。

アメリカに何を言いたいのか

   この問いに小此木が次のような解説を……

「朝鮮戦争が終わって2つに分断されてきたが、全面戦争は不可能なのでそれに至らない範囲で北朝鮮はあらゆることを試してきた。大統領官邸を襲撃しようとしたり、飛行機を墜落させたり、哨戒艦を沈めたり。
それに対し韓国側の対応がうまくできていない。北は、軍事的紛争について韓国は弱いとみている。今回は金正日総書記の健康問題もあって、このあたりで分断体制を終わらせたいぐらいの気持ちで仕掛けてきた気がする。海上で戦ってもインパクトが弱いのでこれぐらいやらないと、韓国もアメリカも交渉に応じないだろうと思っているのだろう」

   それにしても北朝鮮の無茶苦茶な賭けのような気がするのだが、みのは「ここまでやってアメリカ出て来いって、何を言わせたいんですか?」と。

   この疑問に小此木は『北の論理』を次のように解説した。

「どうやって生き残るか、息子にどうやって政権を引き継ぐか。息子がやりやすい条件をつくっておかねばと考えている。その中で古い共産主義者は、平和はピストルを突き付け戦い取るものと思っている。核兵器を開発すれば生き残れると……そうすれば交渉の場にアメリカを引っ張りだせると思っている。ですから今後も攻撃を繰り返す可能性がある」

   惠谷も「北としては反撃しないだろうという考えのもとで作戦が行われたと思う。しかし、戦火を拡大しないという前提のもとで限定攻撃をしない限り北の攻撃はエスカレートする」とみている。

   経済制裁の効果があまり期待できないなか、韓国の堪忍袋の緒が切れて今回どの程度の反撃をするのか、日本としても対岸の火事どころではない。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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