事業再仕分け「看板掛け替え」「焼け太り」政務三役罷免しろ

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   きのう(2010年11月15日)から始 まった事業仕分け第3弾の後半、傍聴席には空席が目立った。おなじみの顔、内田裕也が「ゾンビのように復活したというので、ちょっと怒ってコノヤローと思って来た」という。

   ゾンビとは、これまでの事業仕分けで廃止・縮減とされながら、名前を変えたりして来年度予算に要求されている事業のことだ。「看板掛け替え」だの「焼け太り」だのと、いくつかのパターンがある。この日浮かび上がったのは、政府・与党内の「縦割り」だった。

「閣議通ってる」スゴむ政務官

   「観光圏整備事業」から名を変えた「観光地域づくりプラットフォーム支援事業」(国交省所管)では、経済評論家の勝間和代が「違う名前で継続か」と迫る。予算を半分に縮減、抜本的な改革が必要とされた。

   総務省所管で前回見送りとなった「ITC利活用型教育の確率支援事業」は「フューチャースクール推進事業」と名を変えていた。仕分け人の「どういうプロセスで復活したのか」に、「教育分野の情報化は喫緊の課題だ」と担当者は開き直る。

   枝野幸男・幹事長代理が「総務省がやる意味がわからない」と指摘すると、「ビジョンがないというが、閣議決定している。ビジョンはあるんだ、悪いけど」とスゴむ。態度の悪い役人だなと思ったら、森田高政務官(国民新党)だった。結果は継続分は廃止。森田政務官は「蓮舫行政刷新担当相もサインしてる」と完全に与党同士のやり合いになった。他にも同じような場面が続出した。長妻昭・前厚労相は「判定が内閣でも共有されるよう育て上げたい」と言っていたが、むしろ与党内のバラバラが浮き彫りになった印象である。

   仕分けで「ムダ」とされた内容が内閣には伝わっておらず、役人は同じものでも知らん顔で出してくる。閣議はわからずに決定してしまう。それをまた仕分け人が「ダメだ」といっているわけだ。

   司会の小倉智昭「予算をつける際にきちんとしないと絶対こういう話になりますよね」

   竹田圭吾(ニューズウィーク日本版編集長)「仕分けと予算づけとの整合性がとれてない。仕分けの実効性を確保しないからこうなる」

   しかし、同じ内容の事業が別の名前で予算書に出てきたら、政務官はチェックできるのではないか。そのまま通して閣議にかける政務三役はいったい何を見ているのか。わかっていてやっているなら罷免ものだろう。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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