APEC首脳会談の中でも菅首相と胡錦涛主席の会談は、胡錦涛のシブシブという表情ばかりが印象に残ったが、実はその裏には劉永清夫人の『日本嫌い』がありそうだ。「スーパーモーニング」は劉夫人の滞日中の行動を追った。
菅夫人招待もソデ
首脳会談が行われている間、各国夫人たちは菅伸子夫人の招待で鎌倉などを訪れた。茶の湯を楽しんだりしたのだが、そこには劉夫人の姿はなし。実はその時間、劉夫人は横浜市内のショッピングに出かけてしまったのだ。しかし、店に入って日本製の皿などを手に取ったが、結局は何も買わずじまい。明らかに伸子夫人の招待に参加しないための外出だった。劉夫人はどんな人物なのか。中国事情に詳しいジャーナリストの富坂聰氏はこう解説した。
「活発でよく笑う人ですよ。グループの仲でリーダーシップを発揮するタイプで、胡錦涛主席も夫人の判断に頼ることもあるといわれています」
歌舞伎の鑑賞会もあったが、各国首脳が夫人同伴で見物するなか、ここにも劉夫人は現れなかった。ジャーナリストの鳥越俊太郎はこうコメントする。
「反日ムードがくすぶっている現状では、主席と夫人が日本の首脳とニコニコやっているところを中国国内に報道されたくないのでしょうね」
作家の吉永みち子は「日本行っても2人で突っ張ってやってきたというところを見せなくてはいけないんでしょう。こっちはそんな事情もわかっているわけだから、日本が大人にならないといけないんでしょうけれど」
胡錦涛の不機嫌そうな表情は、案外、劉夫人に言われて合わせたということかもしれない
文
赤坂和郎| 似顔絵 池田マコト