<5時に夢中!(TOKYO MX月~金夕方5時)>この欄で「TOKYO MX」を取り上げるのは初めてです。ちょっと頑張って欲しいという人がMCをやっているからです。逸見太郎さん。亡くなった逸見政孝の長男で、先日は母親の晴恵さんをなくしました。そんなこともあって、いま彼はこの番組命と覚悟を決めてやる気満々なんです。
もちろん、そういうことばかりでなく、番組そのものが破天荒で実にユニークなんです。
バカバカしさ、開き直りが楽しい
とにかく、コメンテーターというのでしょうか、曜日変わりで出てくる出演者の顔ぶれが尋常ではありません。ミッツ・マングローブ、マツコ・デラックス、北斗晶、中村うさぎ、中瀬ゆかりといった面々ですからね。キー局の番組では1人、2人は出ても、これだけ『妖怪』が並ぶことはありません。でも、私はこのキワモノ的な方々が来年は大ブレークするとニラんでいるのですが…。
そして、他局が夕方のニュースでしのぎを削っているときに、「女性のストレスを解消する『本音マル出し』ぶっちゃけワイドショー」と称して、「おママ対抗歌合戦」なんていうどうでもいいお笑いをやったり、外国人がレポーターをつとめる「黒船特派員レポート」なんてゆるい情報コーナーがあって、ニュースなどは「夕刊ベスト8」と完全に他人のふんどし。このバカバカしさ、開き直りが素晴らしい。他局とはまったく空気感が違うんですが、それをあえて追求しているところに、この番組の可能性があるような気がしますね。なにしろ、いまのキー局のテレビにはもう新しい要素なんてないですから。
視聴者BBSもあって、それを見ると曜日ごとにファンがついていて、だれそれの話が面白かったという書き込みや、あそこで着ていた服はどこで売ってるのかといった問い合わせが結構あるんですね。それも高校生や中学生なんかの。若い人は見てるということは、作る側としては楽しいですよ。
亡き父と 亡き母の願い 叶えろよ