司会のみのもんたが呆れ果てた。
「名前を変えて!ふざけんじゃないと言いたくなる」
事業仕分けで廃止や縮減が決まったはずの事業が、名前を変えてゾンビのようにゾロゾロと来年度予算要求で復活してきたからだ。
民主・族議員「私が復活してあげる」
事業仕分け第3弾の後半が来週15日()2010年11月から4日間にわたり行われる。対象となるのは112事業で、これまでの仕分け結果が来年度予算要求にきちっと反映されているかどうかを「再仕分け」する。
ところがこれとは別に、これまでの仕分けで「廃止」「縮減」「見直し」と判定されたにもかかわらず、各省庁が名前を変えてそっくり来年度予算に要求するなどの事業が60もあることが判明した。行政刷新会議は仕分けを無視したこの60事業について、再仕分けにも値しないと予算の見直しをするよう関係省庁に通達を出した。
たとえば、廃止となったのに名前を変えて予算要求されたのは、厚労省の「健康増進対策費」が「健康増進重点プロジェクト事業」、外務省の「日本国際問題研究所補助金」が「国際問題調査研究事業費等補助金」といった具合。民間仕分け人の土居丈朗(慶応大経済学部教授)は、「あの手この手、いろんな手を使って予算を復活してくる。これに対し根っ子を絶つことが大事だ」と指摘する。
では根っ子を断つにはどうするかだが、みのは「大臣は何をやっているんですか。だらしないんじゃない」と憤りが収まらない。
早野透(元朝日新聞政治部記者)も「民主党に『族議員』が発生しかけており、それが『仕分けられたけど、私が応援し復活してあげる』と動いているのでしょう。自民党とあまり変わらなくなっちゃいそうな気もしないではない」と言う。
スポーツコメンテーターの田中雅美は「だれが責任者なのか、大臣がそうなのかはっきりしないのが問題」と話し、弁護士の若狭勝は政官界の裏まで知る元東京地検特捜部副部長らしく次のように提案する。
「法律的な根拠がきちんとされていない。本格的にやるなら法律的な制度をきちんとつくり、強制力を持たせないとダメ。中途半端だ」
法制化なんてその気になればすぐできるはずだが…。