「尖閣ビデオ」中国ネットでも書き込み合戦「こっちが不当」「何が不当だ!」

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   尖閣ビデオ流出は痛くも痒くもないといった風を装っている中国政府に対し、「尖閣諸島に領土問題はない」とした当初の勢いはどこへ行ってしまったのか、日本政府は犯人捜しに躍起である。

   「朝ズバッ!」は中国側の反応を取り上げた。TBS北京支局長の門脇利枝が解説した。

「先週の5日(2010年11月)に中国外務省の洪磊副報道官が、『日本が違法性を作り出しているので、ビデオが公開されたとしても真実と違法性を変えることはない』とする談話を発表して、中国政府はこの姿勢で一貫しています。
ネット上にはいろいろ書き込みがありますが、中国政府としてはあまり大きく扱わず、静観しようとする動きに見えます」

   そのネット上の反応はどんなものなのか。「あなた方がどう言おうと、私は中国漁船の行動は不当だと思う」という書き込みもあったが、直後に「何が不当だ。自分の家に他人が入り込んであなたが追い出されたらどう思う」と反論が書き込まれた。

APECに胡錦濤来るのか

   菅政権は中国外務省の言い分にいっさい反論せず、もっぱらビデオ流出の犯人探しに躍起だ。横浜市で10、11日の両日にはAPEC(アジア太平洋経済協力会議)閣僚会議が、13、14日には首脳会議が開かれる。そうしたこともあって、ビデオ流出で中国との外交上の摩擦を避け、犯人探しという国内問題に止めようという思惑なのかどうか。

   司会のみのもんたが「もしAPECに中国の胡錦濤国家主席が来ないとなるとぎくしゃくしませんかね」と北京の門脇利枝に聞く。

「首脳会議の前に韓国・ソウルでG 20があり、そちらでも首脳会談があります。(胡錦濤国家主席が日本に行かないとしても)中国にとって打撃はそれほどでもないのではないでしょうか。むしろ、来なければ議長国の日本にとって打撃が大きい」

   APECの取材に来ている台湾のテレビ局の女性記者が菅政権の姿勢を次のように言い当てたのが印象に残った。

「昔の自民党でしたらアメリカと親しい関係だったのでしょうけど、今回の菅政権の外交は、アメリカでもないし、中国でもないし、どこへ行くのかはっきり分からない状態ですね」

   中国事情に詳しいフリーのジャーナリスト、富坂聰が尖閣諸島についてこう言う。

「国全体の目標として、日本が実効支配していることをきちんと固めていく。そのために何をやるのかが大事だ」

   最前線の石垣海上保安部は今回、その実効支配をきちんと実施したのにもかかわらず、政府がぐらついてしまった。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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