きのう(2010年11月3日)、文化勲章を受けた根岸英一・パデュー大学特別教授(75)がすみれ夫人(73)とともに「とくダネ!」スタジオに登場した。 鈴木章・北大名誉教授とともに、今年度のノーベル化学賞を受賞したのを受けて、文化勲章、文化功労賞が決まるのはいつものことだ。根岸教授は生活拠点がアメリカなので、日本のテレビには滅多にないチャンスというわけだ。
「東大落ちたら芸大いこうと思った」
受賞は1977年の「根岸カップリング」の功績だが、ノーベル賞に決まったとき「50年の夢がかなった」と率直に言っていたが、「こういうことを考え始めたのは1960年代からですから50年」と話す。
すみれ夫人「内容は知りませんが、ノーベル賞のバスに乗り遅れるといっていたので、どういうバスかと思っておりました」(大笑い)
キャスターの笠井信輔「気になるシーンがあります」と教授がつねに夫人をいたわるように支えている映像を指して、「なぜ触るんですか」と無粋な質問。
根岸「50年間一緒にやってきた表れかも」
夫人「(足が悪くて)まっすぐ歩けませんから、転ばれると困るからでしょう」
すみれ夫人は根岸氏の学友の妹さんだ。
司会の小倉智昭「勉強もされたんでしょうが、恋愛の方も…」
根岸「時間差でやっていたんではないかな」
笠井に「夫としては?」と問われた夫人は、「他の夫と比較できないから」
アメリカ暮らしはゴルフ安いから
根岸氏の趣味は音楽。それもピアノを弾き、指揮者の経験もあり、自宅にカラオケセット。笠井がいきなりマイクを手渡してカラオケになった。さだまさしの「案山子」
これがまたすんなりと「元気でいるか 街には慣れたか」と歌い始めた。年に似合わずいい声だ。夫人は「しょっちゅう歌ってる」
小倉「東大じゃなくて芸大にいこうなんて考えたことありません?」
冗談のはずだったが、意外や「そんなこと言ったことあります。東大落ちたらと」
小倉「アメリカにずっといるのは、ゴルフのフィーが安いからとかじゃないですよね?」
根岸「それもあった。年間で4000円ですから(笑い)。しかし、日本に戻るのがうまくいかなかったのもある」
そこで持論。
「スポーツであれ何であれ、若い人は世界を舞台にしてほしい。イチロー、松井、宮里藍……いるでしょう。学問の世界はもっともっと」
小倉が「いま目標は?」
根岸「エージシュート」(笑い)
夫人「カラオケでデビューしたいと」(大笑い)
カラオケはこの日の打ち合わせで決まったらしい。エンディングで小倉が「打ち合わせでボクはばかなこと言うんじゃない。何考えてんだと言ったんだけど」と、舞台裏を明かしたが、しれっと歌っちゃった教授の方が役者が1枚も2枚も上だった。