プロ野球のドラフトの注目は3人。早大の斎藤佑樹、大石達也、中大の沢村拓一だ。大石、沢村は即戦力の呼び声が高いが、「とくダネ!」は斎藤にこだわった。
4年前の甲子園で、駒大苫小牧相手に投げ勝ち、「ハンカチ王子」と呼ばれた斎藤(早実)は早大に進学、「大学に進学して、野球選手としても人間としても成長できたら」という決意だった。
1年生で開幕投手をつとめ、春、秋と優勝。「自分がいる4年間は早稲田の黄金時代を開きたい」といった斎藤だが、2年生の春の優勝を最後に低迷した。とくに3年生のときは、防御率が落ちてここ一番を落とすことがしばしばあった。
斎藤はカベにぶつかっていた。精神的な重圧だけでなく、高校時代のフォームが取り戻せないでいた。元巨人のチーフスカウト中村和久氏は「躍動感がでていなかった」という。
転機は4年で主将になったときだった。100人を超える部員を統括する責任と精進。真夏の自主練習の効果か、この秋には躍動感が復活した。中村氏は「9月に150キロを出した。ストレートは高校時代以上のボール投げようと思えば投げられるようになった」という。
そして六大学史上6人目となる30勝300奪三振をマーク。チームも2年ぶりの優勝に王手をかけている。そしてドラフトを前に「プロ志望」を表明した。
ヤクルト希望
ここからが「とくダネ」だ。斎藤がいつも焼き鳥丼を食べるという東京都西東京・東伏見の店。店長は「関東でプレーしたいといっていた。自分は西武ファンなので西武へ行ってほしいけど」という。
司会の小倉智昭が「出てくる店がみんなわかる」
田中大貴アナ「高校から大学へ行ったときに、小倉さんの店に来てくれて、小倉さんはずっと西武へいけといっている。4年間、順風満帆のようにみえるが、苦しいことの方が多かったのではないか」という。
小倉「大学にはいいピッチングコーチはいるの」
田中「監督だけですね」
小倉「大学の監督は大事に育てないと自分の責任が問われる。ボクは斉藤君みたいなタイプがいちばん伸びしろがあると思う」
田中「何ともいえない。欲しいというのは2球団だけだし。本人はヤクルトでしょう」
小倉「西武は大西君なのか。中継ぎ欲しいからね。でも、渡辺監督、(斎藤で)いきましょうよ」