猛暑と秋の長雨でキノコが大豊作。しかし、同時に毒キノコも大量発生、誤って食べてしまい食中毒にかかる患者も続出している。番組では「危険はすぐそばに」と毒キノコを取り上げた。
毒キノコによる食中毒患者数は、20日(2010年10月)現在で209人と例年に比べて2倍近くになっている。患者数を県別でみると、最も多いのが福島の41人、次いで山形28人、新潟14人、岩手、青森13人となっている。
「シイタケ」「クリタケ」似が危ない
「朝ズバッ!」は毒キノコ食中毒警報発令中の新潟県を取材。キノコ採り30年という女性に付いて山へ入ると、「あるわ、あるわ」で20種類のキノコを採取、念のために県森林研究所に鑑定を依頼したところ、食べられるキノコは7種類だけだった。
さらに、キノコは山奥だけではなく、身近な公園にもというわけで、「キノコ入門講座」を主宰する大舘一夫代表に同行してもらい、都内の公園にでかけた。
八王子市内の公園では2時間のキノコ採りの結果、12種類のうち6種類が毒キノコだった。 では、その見分け方だが、シイタケ(食)とツキヨタケ(毒)やクリタケ(食)とニガクリタケ(毒)は、素人では見分けがつかない。
スタジオに生出演した大舘代表によると、「毒キノコで一番怖いのは、腎臓や肝臓の細胞を壊す細胞毒を持つキノコですね。消化器系の中毒かなと思っているうちにいったんは収まるのですが、5~6日たって緑便が出るなど非常に重篤な症状になる」という。
司会のみのもんた「キノコって人間しか食べないんですか」
大舘代表「本来、虫が食べる物。虫はどんな毒キノコでも無視して食べるので、(虫にとっては)毒じゃないのかも」
毒を無視するわけにいかない人間用に東京都がつくった「毒キノコによる食中毒5ケ条」は、①鑑定された食用キノコ以外食べない②キノコ採りでは有毒キノコが混入しないように注意する③「言い伝え」は迷信で信じない④図鑑などで勝手に鑑定しない⑤食用キノコでも生のままで食べたり一度に大量に食べない―というもの。
ハイキングシーズン。山で採ったキノコを鍋などで食べると、とんでもないことになりかねない。くれぐれもご用心を。