先週末、浜松市で「ご当地ギョーザ」の祭典が開かれた。B級グルメの向こうを張ろうという意欲的な試みで、全国10か所のご当地ギョーザが集まった。浜松市民は「普段食べられないギョーザが食べられる」と大喜びだった。
浜松はもちろん浜松餃子で知られるところ。これに三重・津ぎょうざ、北九州市・ 八幡ぎょうざ、長野・お好み焼き風餃子、埼玉・みやしろ餃子……ほかに北海道、愛知、大阪などのオブザーバーも加わった。
前日には、「全国餃子サミットG7」 と銘打って、町おこしをねらう初のギョーザ会議も開かれた。しかし、その中にあの町がなかった。そう、総務省調べで、ギョーザの1世帯あたりの消費量日本一の宇都宮がいなかったのだ。
いや、初めは宇都宮も入っていて、G8のはずだったのだが、直前になってキャンセルになったのだという。パンフレットには宇都宮の名前も入っていたが、これがマジックで消されていた。
そこで「とくダネ!」が宇都宮へ飛んでみると、宇都宮餃子会は「不信感があった。すぐにお付き合いするのは適切でないのかなと」という。実は浜松は3年前、独自の調査で「日本一宣言」を出していた。しかし、宇都宮は「あのデータは客観的でない。自主調査は自分たちで作り上げた虚像だ。宇都宮が全国に広まったのを逆手にとって、『本当は浜松なんだ』といってる」と頑なだ。
一方、浜松餃子学会は「ギョーザだけの食品工場があるとか、総合的に1位だと最初からいっていた。(独自調査の)数字が出たんで宣言した」と譲らない。今回の 開催自体が意地の張り合いということのようだ。
参加業者も客たちも「意地を張らなくてもいいのに」という。
司会の小倉智昭「やれやれぇ~!というところですか。面白い」(笑い)
夏野剛(元NTT執行役員)「平和ですねぇ(笑い)。競い合うともっとおいしくなるからいいと思う」
「こっちが日本一食べてる」
問題となっている『調査』を中野美奈子アナが絵解きで見せた。総務省の調査では、2005年から「1世帯あたりのギョーザ購入金額」は、宇都宮市が4000~5000円台でずっと1位。2位は京都だったが、07年までは浜松が政令指定都市ではなかったので、調査対象になっていなかった。同じ調査で08年からは浜松が2位になり、09年はやや落ち込んだ宇都宮に肉薄していた。
ここで07年に浜松が独自に出したのが、「1万9403円」 というけた違いの数字。浜松は総務省調査の数字はスーパーで売られたものだけで、外食が含まれていないとして、独自の数字が正しいと主張する。
気のない小倉「作る方としては、日本一になりたいんでしょうが」
ピーコ「味で競うようにしたらいいのに」
小倉「味は好みがあるからねぇ、競わなくていいんじゃないの」
中野「2010年の調査結果は、来年2月に出ます」(笑い)
宇都宮だって外食を含んだ数字を独自に出せばいい。これも相当な額になるはず。あるいは、すでに数字は出ていて負けているのか。