奄美大島の東城小中学校「せんべい分け合って一夜」

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   鹿児島県・奄美大島を襲った豪雨。家の下敷きになるなどで3人が死亡。全面交通止め26か所、7300所帯が停電し、加入電話6351回線が今も不通のままだ。

   取材キャスターの米田やすみが22日(2010年10月)早朝、最も被害の大きかった住用町に入り、生々しい豪雨のツメ跡を取材した。

   近くの川が氾濫してアッという間に濁流が家の中に流れ込み、ゴミと化してしまった家財道具。まだ豪雨は続くという予報に住民はただ困惑するばかり。

   消防団員の男性によると、「当時、救助に回っていて自宅にはいなかったが、押し寄せた水が1.6mほどの高さまで浸水するのに30分もからなかったようだ」という。住用町で最も激しかった20日には、1時間に130mmを越える雨量を記録した。

ブランコの上まで濁流

   住用町にある東城小中学校の日高梨奈教諭に電話がつながり、当時の模様を次のように話す。

    「20日の昼、給食中にだんだん水かさが増し、最初は喜んでいた子供たちも普通でない状況を察したらしく、泣き出す子も出てきたんです。

   みんなで1階から2階へ避難したが、夜の7時半ぐらいですか、校庭のジャングルジムやブランコの上まで水に浸かり、目の前を車が流されていくのを見て、『お母さんに会いたい』と大泣きする子供も何人かいました。

   電気が止まってしまったので、ろうそくの明かりと高学年の『技術』の授業で作った(簡易)スタンドのライトで過ごしました。

   子供たちの家への連絡は最初は電話が通じたので、『帰宅できません。学校で避難します』と連絡したのですが、そのあと電話は不通になってしまった。

   食べ物は、学校にあったチョコレートやせんべいをみんなで分けました。夜はすごく寒くて、マットがひとり1枚ずつはなかったので、横にしたマットにみんなで頭を乗せ、新聞紙をかぶって一夜を過ごしました」

   スタジオでは司会のみのもんたが「いやー、ご苦労さまでした。先生、頑張ってね」と励まし、横に控えていた気象予報士の森朗に「これどういうこと?」と聞く。

   森「いやー、まだ終わりそうにないんです。南シナ海の台風13号も動かないし、秋雨前線の動きそうにない。今は小康状態ですが、23日朝にかけて奄美大島は100mmの雨が予想されています。台風13号が中国大陸に上陸すると予想されている日曜日までは雨が降りやすい」

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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