赤い官房長官の黒い人脈―「週刊新潮」仙谷研究の思わせぶり

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証拠改ざん起訴の前特捜部長「もうひとつの捏造」

   「週刊朝日」で始まったジャーナリスト西岡研介氏の記事も興味深い。02年、検察の裏金(調査活動費)問題を告発する直前に逮捕された三井環大阪高検公安部長の事件は、裏金隠しのためではではないかと批判された。そのとき、三井氏に飲食の供応をしていたとして逮捕されたTという人間がいるが、このTを取り調べたのが、今、証拠改竄事件で逮捕されている大坪弘道前大阪地検特捜部長だった。

   Tが保釈された後、彼から「大坪検事が三井のことで調書を捏造したと」と聞いた元暴力団組長が、獄中から200枚にも及ぶ手記を西岡氏に寄せたのである。やはり三井事件は検察が仕組んだ架空の贈収賄事件だったのか? こちらも注目である。

   最後に、私事で恐縮だが、徳間書店から出した『編集者の教室』について書かせていただきたい。これは以前出した『編集者の学校』の続編で、佐野眞一、坪内祐三、佐藤優、野村進、重松清、山田ズーニーさんら31人が、取材のノウハウから編集、執筆の奥義までを惜しみなく披瀝した、学生、若い編集者のための本である。ぜひご一読を。

元木昌彦

元木昌彦プロフィール
 1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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