岐阜市内の工場の解体工事現場で14日(2010年10月)、作業中に外壁が倒れ、市道を通行中の女子高生が下敷きになって死亡する事故があった。相次ぐ作業中の事故に何が起きているのかを取り上げた。
10年前に比べて半分以下
事故があったのは岐阜市北一色の金属加工会社「かんぜん」のステンレス工場。市内の解体業者が午後3時半ごろ、市道沿いにあるこの工場の解体作業を行っていたところ、突然、工場の外壁(高さ11m、幅17m)が崩れた。
たまたま自転車で通りかかった市立富田高校2年の女生徒(17)が下敷きになり、搬送先の病院で夕方亡くなった。
いったい何故こんな事故が起きるのか。「朝ズバ!」が請け負った業者とは別の解体業者に話を聞いたところ、「安全への配慮が欠けていたのではないか」と、原因を次のように話した。
「(安全を配慮し)丁寧にやる方法なら、まず上から壊して下へ下がっていく。そうすれば手間は何倍もかかるが絶対に倒れない。今回の解体は(外壁の)側面ごとに解体した可能性がある」
その背景には解体にかける費用の削減がある。「10年前に比べ、費用は現在半分以下ですから」という。
スタジオでは司会のみのもんたが、「万一、外壁が倒れたらどうなるか。そういうことを考えるのが常識じゃないですか」と怒った。
経費削減で手間ひまかからない粗雑な作業の結果、無関係な人の命が奪われた。請け負った解体業者の責任は無論、作業を発注した側の責任も追及しないと、同様な事故はなくならない。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト