チリ北部のサンホセ鉱山落盤事故の救出はピッチが上がり、14日(2010年10月)朝の番組放送中には29人目の作業員救出に成功。午前中に33人全員の救出が完了した。
「朝ズバは!」はこれをキッカケに生活が一変するのではと見られている33人の『今後』を取り上げた。
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』だったら
司会のみのもんたが「これだけ用意周到の準備ができたことはたいしたものですね」と感嘆の声を上げた。
三屋裕子(スポーツプロデューサー)は「地上のオペレーションもすごかったが、何がすごいかというと、見つけてもらうまでに時間がかかった。普通ならすごいパニック状態になるのが、ちゃんと統制がきいていた。現場監督の方がすごい」という。
救出の順番でもめなかったことについても、金井辰樹(東京新聞政治部次長)が次のように話す。
「ボクは芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を思い出しました。普通、オマエ来るなともめて糸が切れるのが人間の業じゃないですか。彼らはそうじゃなかったらしくて、その点は尊敬できますね」
義捐金めぐり妻と愛人がバトル
この71日間の穴倉生活のリーダー役が、33人目に救出されるルス・ウルスア(54)で元学者だ。関西大大学院教授の宮本勝浩は、「この人が救出されるときは世界の注目が最高潮に達するのではないか。選挙に出れば間違いなく当選するし、今後は今までの人生とは違った展開ができる」とみる。
では、33人には今後どんなことが待っているのか。このサンホセ鉱山開発会社の起業家は、33人全員にチリの平均年収の1.3倍に当たる85万円を1時金として支給すると約束している。
ギリシャの鉱山会社からは、33人まとめて1週間のギリシャ旅行のプレゼント話もある。
映画化の話も具体化している。タイトルがすでに決まっていて、ズバリ『33人』。現実の映像とフィクションを組み合わせたものだという。
さらに750人のジャーナリストからインタビューや映像制作の依頼も殺到しているという。ちなみに、最初に救出された作業員のインタビュー出演料は160万円前後といわれている。
一方で、こうした義捐金・援助などを受け取る権利を巡って、妻と愛人によるバトルも起きている。その当人であるジョニ・バリオス(50)が日本時間14日未明に救出されると、駆け寄った愛人と抱擁、妻の姿はなかった。
さて、33人にどんな展開が待っているのか、今後のストーリーの行方も注目のマトだ。