きのう(2010年9月29日)午後、民主党の細野豪志議員が突然の訪中。それも北京空港のVIP通路から出て、中国外務省差し回しの車で釣魚台迎賓館へ直行した。しかし、誰の指示で誰と何を話したかは、「特使ではありません」と言うだけで、一切語らず…。
尖閣がらみは間違いないが、前原外相は「政府とは全く関係ない。行くことは事前に聞いていた」、菅首相も「承知しておりません」。ただ、外交問題担当の官邸スタッフの同行は確認されている。これはいったい何なのか。さあ、嘘つきはだれだ?
菅首相と温家宝首相の会談セッティング?
細野は昨年の小沢・大訪中団の実務を仕切ったことで、中国側とパイプがあるとされるが、今回は小沢ルートではなさそう。菅首相の親書を携えていたともいわれる。
北京駐在の青木俊憲記者は「細野氏は個人的に来たというが、政府の特使として、日本側のメッセージを伝えたとみるのが自然だ。『アジア・ヨーロッパ会議』が10月初めにあるが、そこで菅首相と温家宝首相との会談の可能性を打診したのではないか。VIP待遇、釣魚台なので、会談相手はかなり高いレベルと思われる」という。
鳥越俊太郎(ジャーナリスト)「官邸は中国とパイプのある人がいないので、細野さんに声をかけたのではないか。もともとは前原さんのグループにいた人だから。ところが、極秘のはずがバレちゃった」
まさしくそこだ。なぜこれがバレたのか。報道機関1社だけの特ダネというのならまだしも、北京空港には新聞・テレビがずらりと顔をそろえていた。官邸の情報管理の不徹底というより、だれかが足をひっぱっている。首相の統率力が疑われるところだ。
赤江珠緒キャスター「国内では衝突映像を公開すべきだという声があがっていて、中国側はレアアースの輸出解禁に動いている。でも、アジア・ヨーロッパ会議での日中首脳会談はまだ見えていない」
鳥越「細野さんはそれで動いているんだと思う」
尖閣諸島問題で国会では集中審議が行われたが、そのなかで、菅首相が問題 のビデオを見ていないことが明らかになった。首相はいったい何をしてたのか。
いまビデオ公開の動きが出ているが、遅すぎる。国連総会で温家宝首相が吠えているときに出さなければ意味がなかろう。民主党には全体をにらんでいる知恵者がいないようだ。