プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの村松有人選手が9月28日(2010年)、今季限りの引退を表明した。ホークスを支えた20年の大ベテランをチームメートたちもブログで、その引退を惜しんでいる。
「最後に日本一になって送りだせたら」
斉藤和巳投手がまだ新人のころ、寮生活で一緒だったのが村松だったという。一番の思い出は2003年の優勝だ。当時の斉藤もやっと1軍で結果が出せるようになったシーズンで、村松と一緒に喜びを味わえたことは「今でも鮮明に覚えてます」
村松がオリックスに移籍することになったオフシーズン、小久保裕紀選手、松中信彦選手らも加わって飲み明かしたことも懐かしい。サプライズで誕生日を祝ってもらったのだ。その時に撮った写真がブログには掲載されており、斉藤は「一生の宝です」と語る。引退を聞いたときには寂しさもあるが、20年間で培った経験を後輩たちに伝えてほしいと期待を寄せていた。
柴原洋選手は「いい兄貴だった」と語っている。外野手だった2人は出場機会を求めて競ったこともあり、たくさんの思い出がある。だから引退と聞いて、まだまだやれると思っていたから驚いた。2人で大泣きしたほどだったという。
「一生懸命 練習する姿を見て俺も まだまだ 頑張らないといけないと いつも 思わさせられてたし みんなの鏡だった」
柴原もいずれはプロ野球選手を辞めることになるが、村松のような「みんなに愛された選手で終わりたい」と思っている。偉大な先輩に負けないように、悔いを残さないように頑張りたいと決意を新たにしていた。
松中信彦選手もブログで、村松の引退にふれた。「色んなことを教えてもらったし寂しい」というが、ホークスは今季7年ぶりのリーグ優勝を果たし、チーム状況はいい。「最後に日本一になって送りだせたらと思います」と奮起を誓った。