<報道発ドキュメンタリ宣言スペシャル(テレビ朝日系9月18日19時)>通常は17時からの1時間番組なのですが、今年の夏が猛烈に暑かったため、異常気象を解説する生放送の2時間スペシャルでした。
キャスターの長野智子と気象予報士・依田司を進行役に、気象に関するさまざまな疑問に答えるという内容で、どこか池上彰を意識しているようなところがおかしかったですね。子供に質問されても答えられるように…という触れ込みも、NHK「週刊こどもニュース」からの発想でしょうかね。
ではどうすればいいのか…役立つ情報なし
「今年の夏はなぜこんなに暑い?」「台風ってどうやってできる?」「ゲリラ豪雨の原因とは?」などなどを、CGやジオラマを使って実にていねいに教えてくれました。
千葉・幕張の気象会社「ウェザーニュース」のオフィスからの映像出しで、番組の中でもこの会社のスタッフがかなり『活躍』していましたから、気象映像などでかなり協力してもらったんでしょう。
まあ、それはともかく、番組内容にはかなり不満を感じました。異常気象の映像はこれまでも何度も見たようなシーンばかりで、今夏のスーパー猛暑の原因も偏西風が蛇行したからという、「もう知ってるよ」というものでした。
台風やゲリラ豪雨、土砂災害などの解説も、たしかにわかりやすくて「そうなのか」と勉強になったのですが、それだけなんです。人々が暮らしの中で気づいた異常気象とか、対処法などでふくらませたところがないから、見ていて退屈してしまうんです。
後半でやっと長野智子が、あらゆる異常気象を体験したというオーストラリアをレポートしたのですが、これもあれがあった、これがあったと並列的に紹介するだけでしたから、「へーそうですか」と見ているしかありません。
こういう番組で必要なのは、異常気象の意味合いといいますかね、いま地球で何が起こっているのか、こうしたことが頻発する時代になって、どんなことにどう備えなければならないかを探ることではないでしょうか。個々の防衛策だけでなく、政治が果たす役割なんかも含めてね。勉強にはなりましたけど、なにかに役立つという番組にはなっていませんでした。
もっとも、わざわざオーストラリアに行ったわりには、長野のレポートがサラリとしたものだったので、ここで撮り溜めした映像で続編を作るのかもしれません。
さまざまな 角度が欲しい 猛暑ネタ