番組のコメンテーターだった片山善博総務大臣をスタジオに呼ぶ。MCみのもんたが「以前なら『片山さん』と気軽に声をかけられたのに、今はSPの方が立ちはだかって」と笑いを誘う。
課題とされる「地域主権改革」「公務員制度改革」「郵政改革」について、本音を聞こうという趣向だ。外野席からは、いずれも政府の進め方に批判的だった新大臣だが、「地域主権」は「自治体の自由度を高める」、「公務員制度」に関しては「人事院勧告と労働基本権をどう調整するか」と無難な答え。立場上、大胆発言は控えざるを得ないのだろう。
新聞紙上などで反対を唱えていた「郵政改革」について「総理の厳命があった」と明かす。「いろいろ思いはあろうけど、連立の根幹にふれる問題だから内閣の方針に従ってもらいたい」と言われたという。「異論ありません」と受けたそうだ。さらに片山はこう話す。
「内閣改造はリレー競走。走りながらバトンを持つ手を変えるとか、ホコリを払うことはあるにしても、とにかくバトンを引き継がないとリレーを走れない」
自分のそれまでの考え方をある程度変えなきゃいけないが、前大臣の方向をそのまま引き継ぐわけではないということだろう。相変わらず例えが上手い。番組は貴重なコメンテーターを失ったといえそうである。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト