長いことで知られる「とくダネ!」の朝礼ことオープニングトークで、司会の小倉智昭がおすすめのCDを山ほど紹介していた。以前この番組で小耳に挟んだことだが、オグラ@とくダネ!に紹介されると売り上げ急増とあって、オグラのもとにはレコード会社の人間が日参しているそうな。朝日新聞の書評かオグラのCDかってなもんである。
『木更津グラフティ』『悪魔との契約書』
さて、敬愛してやまないというデビッド・フォスターなどのアルバムをあれこれ取り上げたあと、オグラは「ハードロックが好きな人」に向けて、2枚のCDを手に持った。氣志團の『木更津グラフティ』と聖飢魔IIの『悪魔との契約書』である。
氣志團がハードロックなのかはさておき、問題は聖飢魔IIだ。前世紀末に解散したはずのこのバンドは、たまに理由を見つけては再結集し、アルバムも出している。だが、いまカメラにアップで映っているジャケットのど真ん中には「Tribute to 聖飢魔II」とある。「悪魔との契約書」はいわゆるトリビュートアルバム――他のアーティストによる聖飢魔II楽曲のカバー集なのだ。くどいようだが、アルバムの参加者はEARTHSHAKER、SEX MACHINEGUNS、SHOW-YAらであって、聖飢魔IIではない。
だが、オグラはそのことを理解していたのかいないのか、トリビュートであることはひと言も触れず、「氣志團も聖飢魔IIも、見るととっつきにくいかもしれないが、このアルバム聴くと、ほんっとにウマいですね」と、カバーを聴いて本家のウマさを語るのであった。それもこれもエンタ★マイスター・オグラならではの聴力と言えるだろう。