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尖閣衝突「政府は速やかに体当たりビデオ公開しろ」

   代表選の間、円高は進み、尖閣列島を巡る日中の軋轢は緊張感を増してきている。遅きに失したが、政府・日銀がやっと円売り・ドル買いの為替介入に踏み切り、東京市場での円高・株安の流れにひとまず歯止めがかかったが、まだまだ予断を許さない。

   文春は「日中激突の最前線『尖閣』で何が起こっているのか」という富坂聡氏のレポートを載せている。

   尖閣諸島から北西15キロ。違法操業中のトロール船が停泊命令を振り切って逃走し、激しい追跡の末、海上保安部の巡視艇「みずき」に2度衝突した。公務執行妨害の容疑で、中国側の漁船の船長に逮捕状が請求されたのが9月8日の午前だった。

   中国側の市民たちの反発は想定範囲だが、逮捕当日、船長の祖母が死亡したことにより、メディアも日本に厳しい論調になっている。事実がねじ曲げられ、漁師たちに一般人も加わった1000人近くが地元政府を取り囲み、船長の奪還と魚釣島での漁を補償するよう宣言しろと政府に求めたという。

   中国政府は13日、要人の訪日を延期した。感情的な対応をとる中国に対して、富坂氏は「日本は速やかにビデオを公開し、適正な法執行であることを訴えるべきだ」という。

   船長の不可解な行動の裏には何があるのか。尖閣を日中の紛争の火種にしないためにも、政府の迅速な対応が求められる。そのために、日本国民もこの問題にもっと関心を持つべきだろう。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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